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ブルーベリーにおける新梢先端葉クロロシスの発生原因と対策



その名の通りクロロシスについての論文です。



f0018078_1830571.jpg

(写真のように葉脈に緑が残り、その他の部分が白っぽく色が抜けたような状態
になることをクロロシスと呼んでいます)



おそらくこの論文の結論が現在のクロロシスの発生原因についての
研究者間の定説だろうと考えられます。

2004年頃の発表だと思います。




用土は黒ボク土と粘土鉱質土の5:5のブレンドの場合や
黒ボク土のみと粘土鉱質土のみの場合でも調査しています。

低ph区(4.0~5.2)と高ph区(5.5以上)での比較です。



今まで言われていた鉄(Fe)などの減少は認められず
クロロシスを発生したものそうでないものと唯一際立って差異(減少)が認められたのは
マンガン(Mn)だけでした。

従って
クロロシスはマンガンの欠乏によって発生するということのようです。 




このマンガン量の減少については先日紹介したこの論文でも同じ結果が出ているので整合性があると思われます。
「ピートモス施用, 窒素形態および土壌pHがラビットアイブルーベリーの生育と養分吸収に及ぼす影響」
研究紀要 恵泉女学園園芸短期大学 35 (20040320)
論文はpdfファイルです。
(タイトル右の「CiNii」 をクリックしてください)





ではどうしてマンガンが不足してしまうのか?というと

低Ph土壌と高Ph土壌の交換性マンガンを比較すると高Ph区の交換性マンガンが
際立って減少しているので(土壌を変えても同じ結果でした)
土壌Phが高くなると土壌の交換性マンガンが減少して不溶化し
ブルーベリーがマンガンを取り込めなくなることが原因のようです。


再現試験においても土壌Phを上げると確実にクロロシスが発生し
葉中マンガン含有率と土壌中交換性マンガン含量が低かったとしています。




対処法としては硫黄華などで土壌Phを下げて
土壌中の交換性マンガン量を増やしブルーベリーがマンガンを
吸収しやすくすることが効果的としています。



因みにマンガンの葉面散布も有効な可能性はあるが今回の方法では
改善は見られなかった。
(散布量及び散布間隔、散布回数などを変えることによって改善する可能性が
あることは示唆しています)









この論文はとても分かりやすい論文なので全文をご覧になることをお勧めします。



※論文を詳しくごらんになりたい方は↓こちらから行けます。
農業生産技術管理学会誌 農業生産技術管理学会 11(1) (20040515)
論文はpdfファイルです。
(タイトル右の「CiNii」 をクリックしてください)
ブルーベリーにおける新梢先端葉クロロシスの発生原因と対策












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ブルーベリー 栽培 BlueBerryNote
家庭菜園や果樹栽培も含めたブログ
ブルーベリー 栽培 &家庭菜園
by BlueBerryNote | 2007-08-08 20:26 | 調査研究紹介 | Comments(2)
Commented by セティ1世 at 2007-08-09 18:59 x
今までブルーベリーについて常識とされていたことが、今後いろいろと変わっていきそうですね。
微量要素の調整はほんと難しい!
Commented by BlueBerryNote at 2007-08-10 19:32
セティ1世さん<TOMOさんのコミュニティーで色々発表されていますね。
驚くような内容のものもあるようです。
新常識とか新しい手法とかによってブルーベリー栽培が一層安易なものとなるなら嬉しいことだと思います。


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