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ブルーベリーの好酸性・好アンモニア性に関する栄養生理学的研究

今日も天気予報では60~70%の降水確率だったんですが
結局雨は降らなくて帰ってきて慌てて水を遣る始末・・・・。

学習しないのは私なのか、気象庁なのか・・・・。

明日の未明の降水確率は80%。

本当に降るのかな(´・ω・`)愚痴っぽくなりました(笑



さて、今日は調査研究の紹介です。


ブルーベリーがアンモニア態窒素を好み硝酸態窒素では
生育が悪くなる場合があるという報告の紹介です。



アンモニア態窒素と硝酸態窒素を与えた場合に
低濃度(14mgLマイナス1乗)の場合はどちらも余り変わりはないが
高濃度(24~44mgLマイナス1乗)になった場合、硝酸態窒素では
アンモニア態窒素の場合よりも根の生育が悪くなり
樹全体の生育も悪くなるということのようです。



以下硝酸態窒素が高濃度の場合


N(窒素)P(燐酸)K(カリウム)Ca(カルシウム)Mg(マグネシウム)の
吸収の低下が起こる。
(特にCaとMgの吸収比率の低下が激しく葉や果実に影響する)

吸水量の低下が起こり耐乾性の低下にも結びつく
これは根の生育が悪くなり枝葉とのバランスが崩れ枝葉に障害を起こし
樹の生理機能が著しく低下したことが要因と考えられる。



途中はかなり難解なので激しく中略(笑



ブルーベリーは根や葉の硝酸還元酵素活性が低いため
吸収した硝酸態窒素の同化効率が低くタンパク質合成量が減少する。
従って硝酸態窒素を施用した場合はアンモニア態窒素よりも生育が低下する。




アンモニア態窒素なら生育が向上する濃度であっても
硝酸態窒素では生育が悪くなったり吸水力低下や耐乾性が低下してはつまりません。



ブルーベリーに施肥するさいの肥料はアンモニア窒素態であることを
確認することをお勧めします。



※論文を詳しくごらんになりたい方は↓こちらから行けます。
恵泉女学園大学園芸文化研究所報告 : 園芸文化 恵泉女学園大学 3 (20060520)
論文はpdfファイルです。
(上段にあるのでタイトル右の「CiNii」 をクリックしてください)
「ブルーベリーの好酸性・好アンモニア性に関する栄養生理学的研究」




今回の紹介で元素記号へのアレルギーも若干和らいだので
今後は土壌関係や好酸性関係(クロロシスなども含む)の調査研究も
紹介していこうかと思っています。

調査研究の紹介はあまり面白いものではないかもしれませんが
なるべく分かりやすく紹介できたらと思います。












宜しかったらこちらもご覧ください

ブログの内容をまとめたHP
ブルーベリー 栽培 BlueBerryNote
家庭菜園や果樹栽培も含めたブログ
ブルーベリー 栽培 &家庭菜園
by BlueBerryNote | 2007-08-03 20:27 | 調査研究紹介 | Comments(4)
Commented by セティ1世 at 2007-08-03 19:51 x
 さすがは研究熱心なBerryさん、とことん詰めていかれますね。
Berryさんと比べると私は表層をフラフラ浮いているクラゲみたいなもんですわ。(笑)

 以前、クロロシス防止の目的で買った「鉄力あぐり」も大して効果もなかったような…ブルーベリーが自生するとこではこんな症状に悩まされることなんてないんでしょうね。
Commented by inokorisan at 2007-08-03 20:39
勉強熱心ですね。ここで重要なのはブルーベリーには酸性用土
を維持してあげないといけないと言うことですね。ブルーベリーは
低PHを好むと言う所から、硝酸化菌の働きが弱い、硝酸態窒素
が少ない 逆にアンモニア態が多いと言うことですね。自然の摂理
ですね。環境に合わせたブルーベリーすごいな。
Commented by BlueBerryNote at 2007-08-04 18:38
セティ1世さん<最近の調査研究論文では鉄分とクロロシスは無関係と言うことが分かってきました。
クロロシス関係の論文も近々UPするので楽しみにしていてください。
Commented by BlueBerryNote at 2007-08-04 18:40
居残りさん<おっしゃるとおりです。論文をあれこれ読んでいるとブルーベリーの意外な特性とかも分かるので面白いですよ。
そんな特性についても徐々に紹介する予定です。


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