ウィトゥの長果枝で咲く花 恵みの雨となりました。ブルーベリーには花散らしの雨にもなったかもしれません。 最近はボツボツ明らかに樹の内側に向かって伸びている芽や混みそうな方向に伸びる芽、横枝から真上や真下に向かって伸びる芽なども気がついたら摘むようにしています。 さて、今日は初心者や初級者の方向けに剪定の際に憶えておくと参考になりそうな花芽のつき方や剪定などについておさらいしてみます。上級者の方には申し訳ありませんが割と剪定についての質問も多いのでこの際、纏めてみました。 花芽のつき方 基本的にブルーベリーの花芽は夏までに固まった枝に秋につくようです。ですから夏以降に伸びた枝は翌年の秋に花芽がつくということになります。 具体的にどんな風になるかということを写真を添えて説明します。 ブルーベリーの花芽はまずはシュートやサッカーなどの太い枝につきます。これは長果枝ともいえるわけで冒頭の写真のように先端付近について咲きます。 花が咲いた後に花の下から枝が沢山出てきます。これは短果枝である場合が多いですが場合によっては中果枝と言われるくらいのものになる場合もあると思います。頂部に花があるから頂芽優勢が抑えられ車枝にならずに済むのかもしれないと思っています。 こういう枝から出た短果枝に翌年花が咲くとこんな風になるわけです。 これくらいの短果枝でも特別大きな実は取れないかと思いますが十分収穫はできます。 この後はどうなるかと良いますと短果枝や中果枝からまた枝が伸びて今度はその新たに伸びた枝に花芽がついて花が咲くということになります。冒頭の写真からすると翌々年の姿です。 中果枝から出た短果枝の花 短果枝から出た短果枝の花 ↑こうした枝は収穫が終わったら落としてしまうのが良いと思いますし、こんな枝ばかりになって新しい枝も出ないようなら切り戻すと言うのも良さそうに思います。 (短果枝から短果枝を出させるのは私が怠けているだけなので短果枝は収穫が終わったら落としてください) 切り詰め剪定 さて、私の場合は短果枝でも結実させることが頻繁にあるわけですが短果枝は出来るだけ中果枝と言われるような枝になるように色々工夫をするわけです。 冒頭の写真のようにシュートなどの先端付近に花が沢山ある場合は収穫すれば良いわけですが花が多すぎる場合とか花芽が殆どつかなくて1果房だけだったり一つも咲かなかったりしたときは若干切り詰めてしまえばその下から出てくる枝が充実してきます。短果枝ではなくて中果枝といわれるものも出てくれると思います。 切り詰めの場合は車枝になることもあるのでその点も考慮して置いてください。私の場合は今年は車枝になりそうな場合は適当に芽摘みしようと考えています。 切り戻し剪定 いわゆる切り戻し剪定と言う風に半分くらいに切り詰めるという遣り方でも良いと思います。 切り戻し剪定が上手くいくとこんな感じになると思います。理想的なかたちのようです。 私も沢山栽培していますがこんな風に花が咲いているのはあまり見かけません(笑。 一応纏めますと。 1)長果枝やシュートを何もせず花を咲かせてその下の短果枝を発生させる。 2)長果枝やシュートをやや切り詰めて中果枝を発生させる。 3)長果枝やシュートや長い枝などを切り戻して長果枝を発生させる。 の選択肢があるわけでこの三つの中から適当にバランスや時期などを考慮しつつ選んで翌年の収穫を目指すのが適当だろうと考えています。 強剪定の効果 さて、上から2枚目の写真の花の下のような枝をなるべく短果枝から長果枝にする工夫にはどんなものがあるかといえば、一つは冬に強めに剪定することで、それによって樹の葉芽の絶対数が減るからそれぞれの葉芽への栄養が増えるように思います。また、根に対して樹冠が小さくなるからやや徒長気味になる場合もあるかも知れませんが枝は充実してくると思います。 今年成らせる枝、来年成らせる枝を決めて他を間引というようなことも効果的だと思います。 資料 ブルーベリー剪定法の検討←1ページのPDFファイルです。 冬に強剪定をしたほうが収量も増して長い枝も増えること、長果枝になれば成る程収量も多いことがレポートされています。 こんな風に考えると冬の強剪定も多少は勿体無くはなくなって思いっきり切れるでしょ♪ 芽欠き もう一つは今の時期の芽欠きです。夏に風通しを良くする為に内向きの枝を落としますが別に夏まで延ばす必要もないからそうした無駄な枝も早めに取り除いて他の短果枝に栄養を集中させた方が良いと思います。 誰かに教わったり学問的に学んだわけではないので専門家の方に言わせたら稚拙で見当外れなところもあるかと思いますが私はこんな風に考えつつ剪定などをしているというのを紹介してみました。 私の剪定についてはともかくとしてこんな風に花芽がついていくと言うことをイメージできていると剪定の際に役立つだろうと思います。多少なりとも初心者や初級者の方の参考になれば幸いです。 宜しかったらこちらもご覧ください ブログの内容をまとめたブルーベリーの育て方と栽培のHP BlueBerryNote 家庭菜園や果樹栽培も含めたブログ ブルーベリー 栽培 &家庭菜園
by BlueBerryNote
| 2009-04-21 20:55
| 剪定
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Comments(15)
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亜果樹
at 2009-04-21 20:04
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パチパチ!
とても判りやすい説明です。 今年短果枝の剪定はさびく、と言うやり方を学びました。 ティフブルーなんか短果枝が多く発生し、そこに花芽が付きますがそれを一々剪定するのはめんどくさいものです。 それを手でさびいて取り除くのは非常に効率的です。
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kaizu_3 at 2009-04-21 20:16
非常に丁寧な解説そして写真でした。お花も咲いているので、見応えもありましたよ☆☆☆です(^^)
私は長く強く伸びたシュートを1年目で短く切り詰め、出た枝をさらに2年目に切り詰めて、その後程良く間引くという気の長い樹形作りをしているものもあります。 形にはなるんですが、時間がかかります(笑)
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shiba
at 2009-04-22 00:44
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私も茂ってくると気になる方なので内向きの芽は先刈りします。冬季剪定はかなりきつくするので、花芽は2~3割程度残る感じです。きつく剪定することで来年収穫の見込める勢いのあるシュートを発生させています。多く発生した場合は、小さいうちに間引いてます。シュート放置→長果枝→中果枝→バッサリ、かシュート切り詰めて中果枝→バッサリ、こんな感じでしょうか。短果枝の多くでた枝はバッサリいって来年の長(中)果枝を発生させるようにしています。今のところは順調です・・・まぐれですね(汗)
非常に的確な記事でとても勉強になります。剪定は難しくかなりいい加減に勘でやってて失敗ばかりです。
来年再来年も考えることが出来なくて、上は車枝、下の短いシュ-トに花一杯で中間が空っぽの変な樹形ばかり作っています。 今後の参考にさせていただきますね。
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BlueBerryNote at 2009-04-22 18:38
亜果樹さん<さびく」という言い方もあるのですね。確かに出たての芽だと手で簡単に取れるから楽ですよね。
かいづさんは色々工夫されているようですね。私はアバウトに思いつきでやるから樹形とかバラバラです(笑。
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BlueBerryNote at 2009-04-22 18:42
very blueさん<こうして写真でイメージしておくと剪定するときに来年、再来年の姿が思い浮かぶでしょ♪将来の姿を想像しながらやる剪定は面白くなると思います。
shibaさんも色々考えてらっしゃいますね。短果枝を間引くと言うのも効果的で良さそうですね。私も真似させていただきます。
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BlueBerryNote at 2009-04-22 18:49
ありす・ゆららさん<ありがとうございます。多少はお役に立てたようで何よりです。冬の剪定の際にも先のことを考えて剪定してみてください。
はっぱさん< >上は車枝、下の短いシュ-トに花一杯で中間が空っぽの変な樹形ばかり作っています。 私も同じような樹がありますよ。自分のことを言われているようで耳が痛いです(笑。 お互い上手に剪定できるようになりたいですね。
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らっこ
at 2009-05-30 01:31
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うーむむ!何だか専門用語が多くて、わかったようなわからないような??このページをブックマークして何度も参考にしながら頑張ります!車枝っていうんですね、あの四方八方に伸びた枝。
ああなるとどこの枝を切ったらいいのかまったくわからず、放置しておいたら、いま、葉が重なって茂り過ぎて困っています。 今から切ったら多分新しい枝が増えて伸びてもっと手に負えなくなりそうだと判断していますが、車枝をどうしたらいいのか教えてくださーい 涙
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BlueBerryNote at 2009-05-30 16:52
らっこさん<どの程度高さの車枝か分かりませんが高いところの車枝でしたらバッサリ半分くらいの高さで切ればこの記事の一番下のよ写真のような形になる可能性がありますよ。今なら秋に花芽が付く可能性もなくはないと思います。来年の収穫を優先するならバランスが悪いことには目を瞑ってそのままおくのもありだと思います。結局そのあたりの兼ね合いになるのだと思います。↓こちらなども参考にしてください。
http://www16.plala.or.jp/luckyhit/sentei/sentei.html
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らっこ
at 2009-05-31 18:11
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Berryさん!昨日は昼間時間があったので、茂りすぎた枝切り頑張ってみました。
やっているうちにだんだん来年実を成らせる為に残したい枝が見えてきました。 今年成ってる枝の上に同じところから分かれて伸びてる元気な枝に来年実を成らせたいから残そうだとか、内側に向かって伸びてる枝は邪魔だから切ろうとか、色々やってみました。 残した枝は太く元気に横に伸びてる枝が目立ちます。 この枝を確か6月中・下旬頃に3分の2くらい残して剪定するんですよね? その枝の先に夏ごろから来年の花芽が付く・・。 (続く)
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らっこ
at 2009-05-31 18:11
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車枝はその樹主軸と同じ高さまで伸び、天辺辺り車枝を形成しています。しかも2本です。
主軸の手前と横に一昨年伸びたサッカーです。 主軸から15cmくらい離れたところから伸びたもので、憎いほど主軸と絶妙な間隔を保って伸びたしっかりした枝です。 主軸がダメになった時、次の主軸になるものだと想ってそのまま伸ばしたのですが、両方とも天辺で車枝になり全ての枝同士が邪魔し合っています。 悩んだ末、真ん中に向かって延びてる枝を3主軸とも切り、3層くらいに重なった車枝の真ん中の枝を間引き(剪定)して風通しを良くしました。 これも、来年実が成った時、邪魔になりそうなものとか、勢いの良いものとか区別して自分なりにやってみました。 来年どうなるかは来年にならないとわかりませんね(笑い)。これも経験ですね。 ところで、枝を切ってるうちに、Berryさんのブログの記事にあった、あの毛がフサフサの毛虫が居ました!1匹。主軸と同じような色でうっかり見落とすところでした。あとはシャクトリムシやオトシブミなどウジャウジャ。 それと、薄めたミルクを霧吹きで散布しました。アブラムシと蟻も居なくなってくれると良いのですが。がんばります!
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BlueBerryNote at 2009-05-31 18:54
らっこさん<
>この枝を確か6月中・下旬頃に3分の2くらい残して剪定するんですよね? 普通はこれから夏にかけての剪定はあまり本格的なことはしないようです。夏の剪定は基本的に木の中心部の混みいって風通しが悪くなった部分の風通しを良くする程度良いと思います。それで冬になって木が眠りについた頃に来年の花芽のことも考えつつ多すぎる場合は花芽を減らすことも考えつつ剪定すれば良さそうに思います。慌てて6月中・下旬頃に落としてしまって思いのほか秋に花芽が付かなかったら戻せません・・・。 夏の剪定は補助的なもので本格的な剪定は冬で良いと思います。 害虫も気が付かないところに潜んでいる場合が多いけれどウジャウジャというのは困りましたね。葉が食害されているのがサインになりますからなるべく小まめにブルーベリーを見てあげるのが一番だと思います。害虫対策も頑張ってください。
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らっこ
at 2009-06-01 23:39
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>慌てて6月中・下旬頃に落としてしまって思いのほか秋に花芽が付かなかったら戻せません・・・。
そうなんです、実は去年その失敗をしました。 今年は去年の3分の1くらいしか実が成らない感じです。 悪い事に、今年は花の咲く時期が例年と異なり、開花がずれてしまい、 受粉するのに苦労しました。 蜂が殆どこなかったことも苦労でした。 今、横に太く元気に伸びてる枝は、休眠期まで切らないのですかー。 長すぎて、先日の風で根元からかなり折れてしまったりしてて、 これは切らねばならぬ!と思い込んでいました。 今年は日照量も少なく、葉が茂りすぎてたので、虫がわいたのかもしれません。 土曜日に全てじっくり観て多分全て虫を駆除できたと想います。 あとはアブラムシです。 今日は2度目の薄めたミルクを散布しようかと想ってたんですが、 生憎雨でできませんでした。 色々ご丁寧なアドバイスをありがとうございます! 剪定方法のページもとても参考になります。 ブログも素晴らしいですが、このHPも素晴らしいですね! 本にしたらどうですかー?僕、買いますよ♪
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